店舗数を増やすメリットと注意点/沖有美子税理士事務所(東京都港区)

店舗数を増やすメリットと注意点

事業をおこなっていくうえで、広くサービス展開していくために多店舗展開をおこなう場合があります。
複数の店舗で営業することで安定的な収益を獲得することにつながります。
しかし、1つの店舗で事業がうまくいったからといって必ずしも2店舗目以降もうまくいくとは限りません。

そこで今回は店舗数を増やすメリットと注意点について解説していきます。

多店舗展開のメリットとは
多店舗展開のメリットは売上を安定させることだけではなく、さまざまなメリットがあります。たとえば次のようなメリットがあげられます。

メリット①　認知度や信頼度の向上
店舗数を増やすことにより、地域ごとに認知度を高めることができます。また、店舗数が多ければ多いほど経営が安定している印象を与えるため、顧客に対して安心感と信頼をあたえることにも繋がります。

メリット②　経営効率の向上
店舗数を増やすことにより、取引先などから信頼を得やすくなり単価交渉などをおこないやすくなります。また、取引量が増加することにより取引先からの値引きなども期待することができるため、コスト面において効率化をはかることができます。
さらに店舗間における人材の移動などにより融通の効いた人材派遣をおこなうことができ、事業効率という面においても効率化をはかることができます。

メリット③　企業全体を成長させることができる
店舗数を増やすことにより、店舗ごとにさまざまな問題が発生します。この問題は店舗の地域性が大きく影響していきます。ただし、問題が生じることは事業活動をおこなう上では必然であり、悪いことばかりではありません。
・これらの問題をどのように解決するのか
・今回の問題を他店舗で活かすことができないか
・今後の問題発生の抑止のためになにができるのか
といったように問題を乗り越えることで解決する能力だけでなく、今後の事業活動に活かすことができます。そのため、問題発生数が多くなってしまう多店舗経営は1店舗経営の場合に比べ、企業全体を成長させる機会が多いということになります。

上記は多店舗経営のメリットだけですが、注意すべき点もいくつかあります。
具体的に次のようなことに注意が必要です。

注意点①　会計業務や経営管理の煩雑化
店舗数が増えると売上や経費の管理などの会計業務が複雑化します。そのため、多店舗経営では、各店舗の売上管理や会計処理を誤らないように注意しなければなりません。
また、店舗が増えることにより企業全体の意思疎通をとることが難しくなり、経営管理についても複雑化してしまいます。
そのため、店舗数が増える場合などはなるべく税理士などの専門家に業務を依頼することをおすすめします。

注意点②　リスク管理
多店舗経営では、店舗ごとの「防犯対策」「災害対策」「勤怠管理」「サービス管理」などさまざまなリスク管理をおこなう必要があります。店舗がある地域ごとに防犯対策や災害対策も異なることや、勤怠管理やサービスの質を落とさないための品質管理などの問題にも気をつけておく必要があります。
「店舗数が増えたから質が落ちた」
といったようなイメージをもたれてしまっては多店舗経営の意味がなくなるため、店舗ごとのリスク管理などには十分気をつけておく必要があります。

このように多店舗経営は事業拡大をはかるためには有効な手段の1つであり、多くのメリットがある経営手法です。しかし、上記のようにさまざまな注意点もあるため、多店舗経営のメリットを最大限に活かすためにもさまざまな工夫が必要になります。

沖有美子税理士事務所では、東京都港区・千葉県市川市・神奈川県横浜市・埼玉県川口市などを中心に、税務の専門家の視点から支援させていただいております。
税務だけでなく、経営相談や各種補助金などの相談にも対応いたしますので、まずは気軽にご相談ください。みなさまからのご相談をお待ちしております。