法人の種類/沖有美子税理士事務所(東京都港区)

法人の種類

法人と一口に言っても、非常に多くの種類が存在し、種類ごとに法律によって定められています。

株式会社や合同会社、一般社団法人やNPO法人のように、法人とは、法律に則り会社組織で活動する団体をいいます。難しい言葉で説明すると、自然人以外で法律によって「人」と認められ、権利能力を認められたものを法人といいます。

現在の日本において設立が認められている法人はさまざまなものがありますが、その中でもよく目にしたり耳にしている代表的なものは、株式会社、合同会社、一般社団法人、特定非営利活動法人(NPO法人)、の4つです。

■株式会社
株式会社とは、株式を発行して投資家から資金を調達し、その代金で事業活動を行なう会社をいい、国内にある法人の中でも圧倒的に数が多く、法人の中でも最も馴染みのあるものでしょう。

株式会社は、株主がその会社の所有者(オーナー)であり、その利益は各株主に分配されます。株主がオーナーであるので、株式会社の組織・運営・管理などに関する重要事項(取締役・監査役の選任・解任など)は株主総会で決定することになりますが、細かな経営については代表取締役や取締役などの経営者へ権限をゆだねています。

■合同会社
合同会社は、2006年施行の会社法によって認められた比較的新しい法人で、最低資本金の額、出資者の責任などの点で、株式会社と同じような特徴を持ちます。近年では、(1)株式会社と比べて少ない費用で設立が可能、(2)柔軟な機関設計が可能、などの理由から、その数は飛躍的に増えてきています。

株式会社とは、(ⅰ)社会的信用(金融機関からの信用など)、(ⅱ)設立の容易さ、に違いがあります。合同会社は株式会社と比べて、設立に要する費用が少なく、また手続きが簡単であるため、自分一人ででもすべての設立手続きを行うことができるというメリットがあります。一方、新しくできた法人形態ということもあり、社会的信用度は株式会社よりも劣るので、金融機関の借入審査は未だ厳しいというデメリットがあります。

■一般社団法人
一般社団法人とは、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に基づいて設立される、営利を目的としない社団法人をいいます。
一般社団法人は公益認定が不要で、活動の制限がないという点でNPO法人と異なります。

■特定非営利活動法人(NPO法人)
NPO法人とは、特定非営利活動法人、つまり、営利を目的とせず公益的な市民活動を行う民間団体のことをいいます。
NPO法人の活動内容は、特定非営利活動法人法で20の分野に制限されており(「まちづくりの推進を図る活動」「学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動」など)、また、設立には多くの要件を満たさなければならず、設立までに約半年を要すなど、設立するのに手間と時間が掛かる法人です。

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